妙清寺は小石川白山前町五十七番地にあり。
醫王山と號す。禅宗。東陽寺末なり。坂あり。
藥師寺といふ。寺門東に面す。
「醫王山」三字の扁額「施主大木口哲。當山廿九世豐賢拜書」右柱に「病災除方位除 諸願祷禱所」の一札を掲げて。門番所あり。香華を賣る。
門内正面は藥師堂にして。堂前左に水屋(盥水石盤。文化七庚午歳(江戸後期1811年))あり。
堂は土藏造一間半四面。其前面に間口二間半奥行一間半木造の立增あり。「藥師堂」と扁し。格子戸四枚。
鰐口に賽銭箱。「め」の字の奉額。
妙清湯の廣告。眼病全快者連名報賽の横額一面(一千七百六十九人とあり明治三十六年寄進)あり。
堂は崖を背にして懸れり。毎月廿八日。護摩を修す。参詣人多し。
江戸砂子(三)に云。醫王山妙清寺。藥師如來。春日作。霊驗あり。
藥師堂の右に石階あり。石階三十級。其低き所に。妙清寺本堂庫裡あり。
本堂の前。松あり閼伽井あり。墓地は右の方五十八番地に属す。